ハン・サンギュン民主労総委員長に控訴審も有罪判決、平和デモ権利に対する弾圧(アムネスティ)

 

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アムネスティ・インターナショナルは、今日(12月13日)の控訴審裁判部がハン・サンギュン民主労働組合総連盟(民主労総)委員長の刑量を軽減しただけで、韓国政府の平和的集会の権利に対する不寛容な態度が変わったわけではないと明らかにした。

 
裁判所は、2014〜2015年の間に、一連のデモで公の秩序に関連する違法行為と、問題のある法律である集会およびデモに関する法律を違反したと、1審を減軽した懲役3年と罰金50万ウォンを委員長に宣告した。この判決で委員長が主催した一連の反政府デモで警察との散発的な衝突があったことについて委員長の責任を認定した。

 

ロジェン・ライフ(Roseann Rife)アムネスティ東アジア調査局長は、「全体的に平和的だったデモの主催者の一人という理由だけで、ハン・サンギュンが少人数の暴力行為に対する刑事責任を受けてはならない」と述べた。

 

ライフ調査局長はまた、「ハン・サンギュン起訴と有罪判決を維持は、当局が平和的集会の権利に対する不寛容を表わしている」と付け加えた。

 

ハン・サンギュン民主労総委員長は、7月に1審で懲役5年を宣告された。

検察はハン委員長が、警察とデモ隊の衝突があった2015年11月の反政府デモである「民衆総決起大会」の主催者として果たした役割に言及した。警察は、当時の全体的に平和だったデモに対して、放水を含む過剰な物理力を使用した。当時、警察の物理力の使用でデモ隊の中で負傷者が発生し、そこには至近距離で警察の放水銃を受け、最終的に死亡したペク・ナムギ農民も含まれる。

 

一年以上にわたり、当局はこの事件について徹底的な公開的な捜査を終えなかったったし、指揮官の責任についても追及したことがない。

同じ期間に検察が「民衆総決起大会」の参加者を司法処理した件数は100件を超えており、裁判所から懲役刑を宣告された人は数十名に達する。ハン委員長のほか収監されている民主労総組合員の数は5人いる。

 

ライフ調査局長は、「ハン・サンギュン事件が処理された速度は、ペク・ナムギ農民の負傷や死亡につながった物理力使用に対する捜査が遅れていることと対象的で、それは政府がペク・ナムギ農民と遺族に対して正義を実現させる意志があるのか​​を疑わせる」と指摘した。

 

ハン委員長は、人権活動家パク・レグンと前国会議員イ・ソクギなどと同様に、表現の自由や平和的集会の自由についての権利を正当に行使したという理由で、不当に起訴され懲役刑を宣告された。

 

今回の控訴審判決は、最近数週間に朴槿恵大統領に大規模な平和的なデモが続いている中で行われた。デモは、人権問題を含めて、様々な問題を提起幅広い市民社会の参加により行われている。

 

ライフ調査局長は、「最近、警察がデモ対応で自制心を見せているが、当局はこれが日和見主義的な政治的戦略以上であることを示す必要がある。それを示す明確なサインは、デモ主催者に対する不当な起訴を停止することだ」と述べた。

 

 【出典】한상균 민주노총 위원장 항소심도 유죄 판결, 평화 시위 권리에 대한 또 다른 공격 

    https://amnesty.or.kr/16169/