正義記憶財団「慰安婦被害者は日本の見舞金を拒否」(ニュースイズ記事)
【ソウル=ニューシス】クォン・ヒョング記者=31日午前、ソウル鍾路区の日本大使館前に設置された少女像が雨に濡れている。 2016.08.31
○韓日外交長官合意案に強く反発
○金福童ハルモニ「カネでは許せない」
○和解・癒し財団の即時解散主張も
韓日政府が慰安婦被害者全員に「傷の癒し」の名目の現金を支給することを決定したことについて、被害者のハルモニたちと市民団体が、両国政府を強く糾弾し、和解・癒し財団の解散を要求した。
日本軍性奴隷制の問題解決のための正義記憶財団は、31日午前10時30分、ソウル鍾路区中学洞の旧日本大使館前で記者会見を開き、韓日両国の慰安婦被害者への見舞金支給の決定を糾弾した。
この日の記者会見には、慰安婦生存被害者の金福童(90)・吉元玉(89)ハルモニも参加した。
正義記憶財団は、「韓国政府は、和解・癒し財団を設立して、法的賠償金ではない「癒し金」の名目で見舞金10億円を日本政府から受け取り、日本軍性奴隷制問題を集結しようとしている」として、「それでも、慰安婦被害者に対する法的責任はいまだに残っている」と批判した。
【ソウル=ニューシス】クォン・ヒョング記者=31日午前、ソウル鍾路区の日本大使館前で開かれた「12.28韓日合意強行を糾弾と正義の解決を要求する記者会見」に出席した「慰安婦」被害者ギム・ボクドンさんが発言している。 2016.08.31
先に外交部は、去る25日、韓日両国が和解・癒し財団の予算で被害者全員に現金(生存者1億ウォン、死亡者2000万ウォン)を支給することを決定した、と発表した。昨年12月28日にソウル鍾路区の外交部庁舎で行われた韓日外交長官会談の合意に基づく措置だ。
これに対して、金福童・李容洙ハルモニら慰安婦被害者12名は、ソウル中央地方法院に、大韓民国政府を相手どって各々1億ウォン規模の損害賠償訴訟を提起した。 京畿道広州のナヌムの家に住む慰安婦生存被害者のハルモニ6名も、見舞金を受け取らないと表明した。
正義記憶財団は、「国際社会の常識上、日本政府は、慰安婦問題に対する犯罪事実の認定・公式謝罪・法的賠償・真相究明・歴史教育などを履行しなければならないのに、韓日合意は、この中の何一つとして実現できていない」として、「韓国政府は、合意をただちに無効にし、和解・癒し財団を即刻解散せよ」と要求した。
発言に立った金ハルモニは、「この間、慰安婦問題の解決のために市民団体が苦労してきたことを、政府がぶち壊した」と述べ、「政府が勝手に見舞金を受け取ると決定したことに腹が立つ。1億をもらっても許すことはできない」と訴えた。
【ソウル=ニューシス】権現区記者=31日午前、ソウル鍾路区の日本大使館前で開かれた「12.28韓日合意強行を糾弾と正義の解決を要求する記者会見」に出席した「慰安婦」被害者ギムボクドンさんが発言している。 2016.08.31
さらに金ハルモニは、「安倍政府は、記者会見を通じて被害者に謝罪し、私たちに対する名誉回復と賠償をせよ」と要求した。
被害者訴訟の代理人を務める民主社会のための弁護士の会の李サンヒ弁護士は、「今回の損害賠償訴訟の提起は、去る2011年の『韓国政府が日本政府の(慰安婦問題に対する)法的責任を追及しないことは違憲』と憲法裁判所が明示した義務を政府が放棄したことによる措置」だとして、「日本政府に対しても訴訟を提起する予定」だと表明した。
記者会見に続いて、12時に同じ場所で、全国保健医療産業労働組合の主管で組合員200名などが参加する中で、第1246回水曜デモが行われた。
保健医療労組は、「慰安婦問題は、日本の公式謝罪と法的賠償がなされてこそ解決できる」として、「(韓日政府は)この問題を後世に正しく教育し、再発防止のための後続措置を履行せよ」要求した。この日、保健医療労組は、組合員が募金した2100万ウォンを、正義記憶財団の設立推進基金として伝達した。
午後3時には、愛国国民運動大連合が、日本大使館前で韓日合意の無効化を求める内容の記者会見を開く予定である。
ニュースイズ 李ヘウォン記者 2016.8.31
[出典] 정의기억재단 "위안부 피해자 日위로금 거부":: 공감언론 뉴시스통신사