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『帝国の慰安婦』名誉毀損対象の引用目録と日本語版の表現

■目次

  1. 名誉毀損対象の引用目録と日本語版の表現
  2.「帝国の慰安婦」韓国版の目次
  3.「帝国の慰安婦」日本版の目次

 
『帝国の慰安婦』書籍の出版等禁止及び接近禁止の仮処分決定で、下線部分の削除を行わない書籍を出版を禁じた引用目録と、日本語版との表現の違いを下記に記しました。
※日本語版で探せなかったり誤りもあると思われるため、その場合はご指摘いただけたら幸いです。
 

1.名誉毀損対象の引用目録と日本語版の表現

※上段が韓国版、下段が日本版。 

順番 部・章・節 / 内容
1 19

第1部「慰安婦」とは誰か/第1章「強制連行」と「国民動員」の間/1.罪と犯罪- 強制的に連れて行ったのは誰か

千田は「慰安婦」を「軍人」と同様に、兵士の戦争遂行を自分の体を犠牲にしながら助けた「愛国」した存在であると理解している。 国家のための軍人の犠牲に対する補償はあるのに、なぜ慰安婦はないかとのことが、この本の関心事であり主張でもある。そして、結論から言えば、そのような千田の視角は後に出てきたどんな本よりも慰安婦の本質を正確に探りあてていたのであった。

25 第1部 慰安婦とは誰か / 第1章 強制連行か、国民動員か / 1.「強制的に連れて」いったのは誰か

千田は「慰安婦」を兵士と同じように、戦争遂行を自分の身体を犠牲にしながら助けた<愛国>的存在であると理解している。 国家のために働いた軍人の犠牲に対する補償はあるのに、なぜ慰安婦はその対象にならなかったのか、というのが、この本の関心事であり主張でもある。そしてこのような千田の視角は、その後に出てきたどの本よりも「慰安婦」の本質を正確に突いたものだった。

2 32

第1章「強制連行」と「国民動員」の間/2.「慰安婦」の前身「からゆきさん」 / 朝鮮人の加担

「からゆきさんの末裔」。「慰安婦」の本質は、実はここにある。

39

第1章 強制連行か、国民動員か/2.「からゆきさん」から「慰安婦」へ/誘拐犯と日本の少女たち

からゆきさんの後裔ーー「慰安婦」の本質はここにある。

3 33

第1章「強制連行」と「国民動員」の間/2.「慰安婦」の前身「からゆきさん」朝鮮人の加担

「慰安婦」の本質を見るためには、「朝鮮人慰安婦」の苦痛が日本人の娼婦の苦痛と基本的には変わらない点をまず知る必要がある。

 

 

 【記述なし】

 

4 38

第1章「強制連行」と「国民動員」の間/2.「慰安婦」の前身「からゆきさん」/公娼と私娼 - さまざまな種類の慰安所

それに応じて業者に依頼する場合もあっただろうが、一般的な「慰安婦」の大半は「からゆきさん」のような二重性を持った存在だったと見なければならない。

45

第1章 強制連行か、国民動員か/2.「からゆきさん」から「慰安婦」へ / 国家の身体管理

千田が言う意味での「慰安婦」の多くは「からゆきさん」のような二重性を持った存在だった。

5 38

第1章「強制連行」と「国民動員」の間/2.「慰安婦」の前身「からゆきさん」/公娼と私娼 - さまざまな種類の慰安所

しかし、「慰安婦」を「誘拐」して「強制連行」したのは、少なくとも朝鮮の地では、そして公的には、日本軍でなかった。
いわば需要を作ったのが、すぐに強制連行の証拠となるものではない。

46

第1章 強制連行か、国民動員か/2.「からゆきさん」から「慰安婦」へ / 国家の身体管理

そういう意味では、慰安婦たちを連れていった(「強制連行」との言葉が、公権力による物理的力の行使を意味する限り、少なくとも朝鮮人慰安婦問題においうては、軍の方針としては成立していない)ことの「法的責任」は、直接には業者たちに問われるべきである。需要を生み出した日本という国家の行為は、批判はできても「法的責任」を問うのは難しいことになるのである。

6

61

第2章 慰安所にて - 風化する記憶/1.日本軍と「朝鮮人慰安婦」/慰安婦の役割

彼女たちが「皇国臣民ノ誓詞」を覚え、何の日であれば「国防婦人会」の服を来て着物の上に帯を巻いて参加したのはそのためであった。それは国加が勝手に課した役割だったが、そのような精神的な「慰安」者としての役割 - 自分の存在の(多少無理な)誇りが彼女たちが直面している厳しい生活を耐えさせることができる力になったことは十分に想像することができる。

 

77

 

第2章 慰安所にて - 風化する記憶 / 1.日本軍と朝鮮人慰安婦 / 代替日本人

朝鮮人慰安婦たちが前線でも「皇国臣民ノ誓詞」を覚え、何かの記念日には国防婦人会の服に着替えてたすきをかけて参加したというのは、そのような役割を遂行できる前線の<銃後の女>にふさわしい女性としての訓練だったとも言えるだろう。それはもちろん国家が勝手に与えた役割だったが、そのような精神的「慰安」社としての役割を、慰安婦たちはしっかり果たしてもいた。
7 62

第2章 慰安所にて - 風化する記憶/1.日本軍と「朝鮮人慰安婦」/慰安婦の役割

「応募した時もそうだったが、このような体になった私の兵士たちのために働くことができある、国のために身を捧げることができると考えて彼女たちは喜んでいた。そうだったので、自由になり内地に戻っても再び体を売る仕事をするしかないということを知っていたので、女性は兵士たちのために全力を尽くすことができたのです。もちろん、お金も儲けたかっだろうけど。」(26ページ)

もちろん、これは日本人慰安婦の場合だ。しかし、朝鮮人慰安婦も、「日本帝国の慰安婦」だった以上、基本的な関係は同じだったと見なければならない。

 

 【記述なし】
8 65

第2章 慰安所にて - 風化する記憶/1.日本軍と「朝鮮人慰安婦」/愛と平和

家族と故郷を離れて遠い戦場で、明日は死ぬかもしれない軍人を精神的ㆍ身体的に慰安し勇気を引き立ててくれる役割。その基本的な役割は、数々の例外を生んだが、「日本帝国」の一員として要求された「朝鮮人慰安婦」の役割はそのようなものであり、そうであったので愛も芽生えことができた

 

80

 

第2章 慰安所にて - 風化する記憶/1.日本軍と「朝鮮人慰安婦」/愛と想い 国家の陰謀

家族と故郷を離れて明日には死ぬかもしれない軍人たちを見守り、勇気(部隊ではそれを<士気>という概念で考えている)を与える役割。朝鮮人慰安婦も普通に愛の対象になりえたのは、彼女たちがまぎれもない「大日本帝国」の一員だったからである。

9 67

第2章 慰安所にて - 風化する記憶/1.日本軍と「朝鮮人慰安婦」/愛と平和

そうだとしても、そこにこのような愛と平和ができたのは事実であり、それは朝鮮人慰安婦と日本軍の関係が基本的には同志的な関係だったからであった。問題は、彼女たちには大切な記憶の痕跡を彼女たち自身が 「すべて捨て去っ」たという点である。「それを置いておけば問題になるかもしれない」という言葉は、そうした事実を隠蔽しようとしたのが彼女たち自身だったということを示す言葉でもある。

 

83

 

第2章 慰安所にて - 風化する記憶/1.日本軍と「朝鮮人慰安婦」/愛と想い 国家の陰謀

だとしても、このような愛と想いの存在は否定することはできない。そしてこのようなことがめずらしくなかったのは、朝鮮人慰安婦と日本兵士との関係が構造的には「同じ日本人」としての<同志的関係>だったからである。そのような外見を裏切る差別を内包しながらも。しかし、彼女たちには大切だったはずのその記憶は、彼女たち自身によって「全部捨て」られるようになる。その理由は、(それを)「持ってると問題になるかもしれないから」である。その記憶を隠蔽しようとしたのは、まず当事者たち―彼女たち自身だった。

10 99

第3章 敗戦直後「朝鮮人慰安婦」の帰還/1.「日本人」から「朝鮮人」に

ビルマのヤンゴン(ラングーン)にいて、戦争終盤に爆撃を避けてタイに逃げた慰安婦も日本軍の案内で、日本まで来てから帰国した事例である。彼女たち「戦争犯罪者」、つまり戦犯たちがいる所に行くことになった理由は、彼女たちが「日本軍」と一緒に行動し、「戦争を遂行した」女性たちだったからだ。たとえ彼女らが、過酷な性労働を強要された「被害者」といっても「帝国の一員」であった以上避けられない運命だった。

 

122-123

 

第3章 敗戦直後ー朝鮮人慰安婦の帰還/1.「日本人」から「朝鮮人」に

ビルマのヤンゴンから敗戦間際に爆撃を避けてタイに逃げ、そこから帰還したこの元慰安婦もまた日本軍の導きで日本まで来てから帰国した事例である。…ともかくもそういう状況がありえたのも、連合軍にとっては彼女たちが日本軍と行動をともにし、長らく<戦争を遂行>した者たちだったからであろう。

11 112

第3章 支援団体の「慰安婦」説明/2.情報隠蔽と「公的記憶」作り

朝鮮人女性が慰安婦になったのは、今日でもまだ、他の経済活動が可能な文化資本を持たない貧しい女性が売春業に従事するようになったのと、同じ構造の中のことである。

   

 【記述なし】
12 120

第2章 慰安所にて - 風化する記憶/1.日本軍と「朝鮮人慰安婦」/愛と想い 国家の陰謀

慰安婦問題を否定する人々は、「慰安」を「売春」とだけ考え、私たちは「強姦」とだけで理解したが、「慰安」とは基本的には、その2つの要素を含んだものであった。つまり、「慰安」は、過酷な食物連鎖構造の中で、実際にお金を稼ぐ者は少なかったが、基本的には収入が予想できる労働であり、その意味では「強姦的売春」であった。あるいは「売春的強姦」であった

 

145

 

第2章 慰安所にて - 風化する記憶/1.日本軍と「朝鮮人慰安婦」/愛と想い 国家の陰謀

日本の否定者たちは植民地朝鮮との関係を見ないまま単なる「売春」とのみ考え、韓国は被害者としての思いを「強姦」のイメージに集約させたが、そこでは植民地だったゆえに強いられた協力的構造が両方によって否認されていた。

13 130

第3章 共謀する欲望 / 1. フェミニズムの矛盾

阿片は、一日一日の痛みを忘れるための手段だっただろう。しかし、証言によると、ほとんどは「主人」や商人を通じた直接使用だった。軍人と一緒に使用した場合は、むしろ楽しむためのものであったと見なければならない。

 151

第2章 記憶の闘い - 韓国編 / 1.再生産される記憶

そして証言では、自分に阿片を打ったのは「主人」だったとしているが、アニメーションでは、「軍人」が打ったかのように描かれる。(中略)阿片は、身体の痛みをやわらげる一方で、時には性的快楽を倍加するためにも使われていた。

14 137

第4章 日本人支援者の問題/1. フェミニズムの矛盾

日本人、朝鮮人、台湾人「慰安婦」の場合、「奴隷」的ではあっても基本的には軍人と「同志」的な関係を結んでいた。つまり、同じ「帝国日本」の女性としての兵士を「慰安」することが彼女たちに付与された公的な役割だった。彼女らの性の提供は、基本的には日本帝国の「愛国」の意味を持っていた

 

 

 

【記述なし】
15 158

第5章 日本人の否定の心理的な植民地認識/4. 「愛国」する慰安婦 / 自発性の構造

そのような意味で見たとき、「そのような類の業務に従事していた女性が自ら望んで戦場に慰問に行った」とか、「女性が本人の意思に反して慰安婦になることになることはなかった」(木村才蔵)の見解は、「事実」として正しいかもしれない。

 

【記述なし】

16 160

第5章 日本人の否定の心理的な植民地認識/4. 「愛国」する慰安婦 / 積極性の背景

むしろ彼女たちの「笑顔」は、売春婦としての笑顔ではなく、兵士を「慰安」する役割を付与された「愛国処女」としての笑顔と見なければならない(「和解のために」)。

 

231

 

第3部 第1章 否定者を支える植民地認識 / 4.「愛国」する慰安婦 / 補助軍としての慰安婦

彼女たちが商売熱心に「媚び」たり、そのために「明るく」振る舞い、「楽しそう」にもしていたとしたら、それは彼女たちなりに「国家」に尽くそうとしてのことなのである。

17 160

第5章 日本人の否定の心理的な植民地認識/4. 「愛国」する慰安婦 / 積極性の背景

植民地人として、また「国家のために」戦うとの大義名分を持っている男性のために最善を尽くさなければならない「民間人」「女性」として、彼女たちに許可された自尊心 - 自分の存在の意義、承認 - は、「国家のために戦う兵士たちを慰めてくれている」(木村才蔵)との役割を肯定的に内面化する愛国心だけだったかもしれない

 

232

 

第3部 第1章 否定者を支える植民地認識 / 4.「愛国」する慰安婦 / 補助軍としての慰安婦

植民地人として、そして<国家のために>戦っているとの大義名分を持つ男たちのために尽くすべき「民間」の「女」として、彼女たちに許された誇り - 自己存在の意義、承認 - は、「国のために働いている兵隊たちを慰めてている」(木村才蔵、二〇〇七)との役割を肯定的に内面化する愛国心しかなかった

18 190

第3部 冷戦の終息と慰安婦問題/ 第1章 解釈の政治学 / 6. 慰安婦支援団体の分裂と当事者主義の矛盾

個人として「慰安婦」のもう一つの記憶が抑圧されて封鎖されてきた理由もそこにある。日本軍人と「恋愛」もして「慰安」を「愛国」すると思うこともあった慰安婦たちの記憶が隠蔽された理由は、彼女たちがいつまでも日本に対して韓国が「被害民族」であることを証明してくれる存在であったからである。 「慰安婦」たちに個人としての記憶が許可されなかったのも、そのためである。彼女たちは、まるで解放後の生活をスキップでもしたように、いつまでも「15歳の少女被害者」であるか、「戦う闘士のハルモニ」にとどまっている必要があった。

 

166

 

第3章 韓国支援団体の運動を考える / 2. 当事者主義について

日本兵と恋愛し、慰安を<愛国>することと考えてもいたような慰安婦たちの記憶が抑圧されてきたのは、彼女たちがいつまでも民族を代表する存在でなければならなかったからである。彼女たちがいつまでも一五歳の少女被害者かあるいは闘士として生き続けなければならなかったのも、その結果である。

19 191

第3部 冷戦の終息と慰安婦問題/ 第1章 解釈の政治学 / 6. 慰安婦支援団体の分裂と当事者主義の矛盾

しかし、国が軍隊のための性労働を当然視させたのは事実だが、その時に法的に禁止されていなかった以上、それについて「法的責任」を問うのは難しいことである。また、強制連行と強制労働自体を国家と軍に指示していない以上(日本軍の公式規律がレイプや無償労働、暴行を制御する立場であった以上)強制連行に対する法的責任を日本の国家にあるとは言い難い。つまり、慰安婦たちに行われた暴行や強制的な無償労働に関する被害は、1次的には業者と軍人個人の問題として問うしかない。

 

173

 

第3章 韓国支援団体の運動を考える / 4. 運動の要求を考えなおす

しかし、法的賠償を求める挺対協の要求は、「強制連行」の指示や実践が、軍全体の系統立った方針と命令系統が確認されない限り、妥当なものとは言えない。法的賠償は問えないのである。しかも、「業者」をも法的関にを問うべき泰sy方と想定すると、韓国人もまた共犯者としてその対象になるほかない。彼女たちが慰安婦になった道義的責任を問うのなら、彼女たちを守れずに慰安婦にした家父長制や、国家制度に依存していたすべての人にも、責任を問うべきだろう。

20 205

第3章 韓国支援運動の矛盾/ 1 ソウル挺対協運動の功罪 / 「慰安婦」がいない「慰安婦少女像」

しかし実際に、朝鮮人慰安婦は「国家」のために動員され、日本軍と一緒に戦争に勝とうと彼らを守り、士気を鼓舞した彼女たちでもあった。大使館前の少女像は、彼女たちのような姿を隠蔽する。

154-155

第2章 記憶の闘い - 韓国編 / 1. 再生産される記憶

しかし、実際は少女像は、差別されながらも戦争遂行の同志だった記憶や許しの記憶を消去したまま、恨みだけを込めた目で、日本に対する敵対状況に列なることを要求する。したがって、「日本軍より業者が憎い」とする慰安婦もそこには存在し得ない。結果的にそこには<朝鮮人慰安婦はいない>。

21 206

第3章 韓国支援運動の矛盾/ 1 ソウル挺対協運動の功罪 / 「慰安婦」がいない「慰安婦少女像」

彼女たちが解放後帰ってこなかったのは、日本だけでなく、私たち自身のためでもあった。すなわち、「汚れた」女性を排斥する純血主義の家父長的認識も長い間彼女たちを故郷に帰ってこないようにした原因だった。しかし、そこにあるのはただ性的に汚れた記憶だけではない。日本に協力した記憶、それも彼女たちを帰ってこないようにしたものではないだろうか。いわば「汚れた」植民地の記憶は、「解放された韓国」には必要なかった。

155

第2章 記憶の闘い - 韓国編/大使館前の「慰安婦少女像」を読む

彼女たちが解放後に帰ってこられなかったのは、日本だけでなく韓国自身のせいでもあった。<汚された>女性を排除する純血主義と家父長的認識も長い間彼女たちを故郷に帰ってこないようにした原因だった。しかし性的に汚れた記憶だけではなく、日本に協力した記憶、それも彼女たちを帰ってこないようにしたものではないだろうか。つまり<汚された>植民地の記憶は、解放された韓国にはもはや必要なかった。

22 206

第3章 韓国支援運動の矛盾/ 1 ソウル挺対協運動の功罪 / 「慰安婦」がいない「慰安婦少女像」

そんな、「被害者」少女のマフラーを与え靴下を履か与え傘をさしてくれた人が、彼女たちが日本の服を着て日本名を持つ「日本人」として「日本軍」に協力したという事実を知ったら、同じ手で彼女たちを指差しするかもしれない。

155

第2章 記憶の闘い - 韓国編/大使館前の「慰安婦少女像」を読む

そのような人々は、彼女たちが日本の着物を着て、日本名を持つ「日本人」として日本軍に協力したという事実を知ったら、同じ指で指して彼女たちを非難するのだろうか。

23 207

第3章 韓国支援運動の矛盾/ 1 ソウル挺対協運動の功罪 / 「慰安婦」がいない「慰安婦少女像」

協力の記憶を消去し、一つのイメージ、抵抗して闘争するイメージのみを表現する少女像は、協力しなければならない慰安婦の悲しみは表現できない。

156

第2章 記憶の闘い - 韓国編/大使館前の「慰安婦少女像」を読む

協力の記憶を消し、抵抗と闘争のイメージだけを表現する少女像では、日本に協力しなければならない慰安婦の本当の悲しみは表現できない。

24 208

第3章 韓国支援運動の矛盾/ 1 ソウル挺対協運動の功罪 / 「慰安婦」がいない「慰安婦少女像」

ホロコーストには、「朝鮮人慰安婦」が持つ矛盾、つまり被害者であり協力者であったとの二重的な構図がない

156

ホロコーストには、「朝鮮人慰安婦」が持つ矛盾、つまり被害者であり協力者であったとの二重の構図は、すくなくとも一般的にはない。

25 215

第3章 韓国支援運動の矛盾/ 1 ソウル挺対協運動の功罪 /挺対協の力と民族権力

しかし、日本政府は謝罪した2012年春にも再び謝罪を提案した。そして、これからも挺対協が主張する国会の立法が行われる可能性はない。その理由は、1965年の条約は、少なくとも「強制連行」という国家暴力が朝鮮人慰安婦に関して行われたことはないということ、あるとすれば、どこまでも例外的な事例であって、個人の犯罪で提供されざるを得ずそういう「国家犯罪」と言うことはできない点にある。

 

 【記述なし】

26 246

第4章 世界の考えを考える / 1 クマラスワミ報告書

1996年時点で「慰安婦」とは根本的に「売春」の枠組みの中にあった女性たちであることを知っていたのだ。

200 第5章 「世界の考え」を考える / 1 クマラスワミ報告書

1996年の時点で「慰安婦」とは基本的に「売春」の枠組みの中であることに気づいていた。

27 265

第5章 日本政府に期待する / 2. 未完の1990年代の「謝罪と補償」

朝鮮人慰安婦は同じ日本人女性としての同志の関係であった。

254

第3章 ふたたび、日本政府に期待する  / 2. 未完の1990年代の「謝罪と補償」

【記述なし】

28 265

第5章 日本政府に期待する / 2. 未完の1990年代の「謝罪と補償」

その理由は、「朝鮮人慰安婦」が「戦争」を媒介とした、明確に被害者と加害者の関係に分けることができる存在ではなく、植民地支配下で動員された「帝国の被害者」でありながら、構造的には一緒に国家の協力(戦争遂行)をするようにされた「同志」の側面を帯びた複雑な存在だったからであった

255  第3章 ふたたび、日本政府に期待する  / 2. 未完の1990年代の「謝罪と補償」

 つまり朝鮮人慰安婦や台湾人慰安婦は、戦争を媒介として被害者と加害者の関係で規定できる存在ではなく、植民地になったがために動員された「帝国主義の被害者」でありながら、実質的にはいっしょに国家への協力(戦争遂行)をしてアジアに対して加害者となった複雑な存在だった。

29 291

第4部 帝国と冷戦を超えて / 第2章 新しいアジアのために / 1. 植民地の矛盾

「朝鮮人慰安婦」とは、「このようにして朝鮮や中国の女性たちが日本の公娼制度の最下層に編入され、アジア太平洋戦争期の『慰安所』の最大の供給源」(110ページ)とされて、生じた存在であった。

298

第2章 新しいアジアのために / 1. 植民地の矛盾 

「朝鮮人慰安婦」とは、「日本の公娼制度の最下層に編入され、アジア太平洋戦争期の『慰安所』の最大の供給源」(110ページ)とされて、生じた存在であった。

30 294

第4部 帝国と冷戦を超えて / 第2章 新しいアジアのために / 1. 植民地の矛盾

彼らがそのように戦場まで一緒に行くようになったのは、同じ「日本帝国」の構成員、「娘子軍」と呼ばれる「準軍人」のような存在だったからである

 

【記述なし】

31 294

第4部 帝国と冷戦を超えて / 第2章 新しいアジアのために / 1. 植民地の矛盾

彼女たちが「娘子軍」と呼ばれたのは、彼女たちが国家の勢力を拡張する「軍隊」の補助の役割をしたからである。

307

第2章 新しいアジアのために / 2. 冷戦の思考

彼女たちが「娘子軍」と呼ばれたのは、彼女たちが国家の勢力を拡張する「軍隊」の補助的役割をしたからである。

32 294

第4部 帝国と冷戦を超えて / 第2章 新しいアジアのために / 1. 植民地の矛盾

「朝鮮人慰安婦」は、被害者であったが、植民地人としての協力者でもあった。

 

【記述なし】

33 296

第4部 帝国と冷戦を超えて / 第2章 新しいアジアのために / 1. 植民地の矛盾

そして、「自発的に行った売春婦」というイメージを私たちが否定してきたことも、やはりそのような欲望、記憶と無関係ではない。

299

第4部 帝国と冷戦を超えて / 第2章 新しいアジアのために - 敗戦70年、解放70年

自発的に行った人もいた「慰安婦」像を韓国が受け止めえなかったのは、そういうことの延長線上のことである。

34 306

第4部 帝国と冷戦を超えて / 第2章 新しいアジアのために / 2. 冷戦の思考

中国やオランダのような日本の敵国の女性の「完璧な被害」の記憶を借りて上書きし、朝鮮の女性たちの「協力」の記憶を消した少女像を介してそれらを「民族の娘」にするのは、家父長制と国家の犠牲者だった「慰安婦」を再び国家のために犠牲にすることであるだけだ。

  

【記述なし】

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2. 韓国版「帝国の慰安婦」の目次

序論 再び「生産的な議論」のために

第1部「慰安婦」とは誰なのか - 国の管理、業者の参加
 第1章「強制連行」と「国民動員」の間
  1.罪と犯罪 - 強制的に連れて行ったのは誰なのか
  2.「慰安婦」の前身「からゆきさん」一国家の勢力拡大と移動する女性たち
   誘拐犯と日本の少女たち/朝鮮人の加担/人身売買と性売買
   空想と詐称 - さまざまな種類の慰安所
  3. 私たちの中の協力者たち
  4.「強制的に募集された」挺身隊
  5.「少女20万」の記憶
 第2章 慰安所にて - 風化する記憶
  1.日本軍と「朝鮮人慰安婦」→地獄の中の平和、軍需品としての同志
   慰安婦の役割/愛と平和/もう一つの日本軍の数値と同情
   管理者としての日本軍/兵士と慰安婦/仰角されている記憶
  2.戦場のポン引き
   従軍する業者たち/強制労働の搾取/監視暴行中断/帝国の慰安婦
 第3章 敗戦直後「朝鮮人慰安婦」の帰還
  1.「日本人」から「朝鮮人」に
  2. 極限状況の中で

第2部 記憶の闘争 - 再び、「朝鮮人慰安婦」は誰なのか
 第1章 支援団体の「慰安婦」の説明
  1. 基本的な誤解
  2. 情報隠蔽と「公的記憶」の作成
  3. 抑圧としての「性奴隷」
  4. 博物館の「慰安婦」
  5. 消去される記憶
 第2章 一つだけの「朝鮮人慰安婦」の物語
 第3章 共謀する欲望
 第4章 日本人支援者の問題
  1. フェミニズムの矛盾
  2. 加害者」とは誰なのか
 第5章日本人の否定の心理的な植民地認識
  1. 「朝鮮人慰安婦」とは誰なのか - 小説「蝗」の慰安婦
  2. 関与主体は誰なのか
  3. 彼らだけの「法」
  4. 「愛国」する慰安婦
  自発性の構造/積極性の背景/過去を考える意味

第3部 冷戦の終息と慰安婦問題
 第1章 解釈の政治学 - 謝罪と補償をめぐる葛藤
  1. 「慰安婦問題」の発生と経過
  2. 「河野談話」と強制性
  3. 与野党が合意したアジア女性基金
  4. 「謝罪の手段」としての基金
  5. 「見舞金」である「贖罪金」である
  6. 慰安婦/支援団体の分裂と当事者主義の矛盾
 第2章 政治化された日本の支援の動き
  1. '慰安婦問題'の道具化
  2. 政府に対する不信と運動の政治化
  3. 支援運動の変化と行方
 第3章 韓国支援運動の矛盾
  1.ソウル挺対協運動の功罪
  「慰安婦」がいない「慰安婦少女像」/挺対協の力と民族権力
  2.ソウル挺対協の要求を再び考える
   罪か犯罪か / 公式謝罪と法的責任
  3.憲法裁判所の判決を読む
   被害者の考えと韓日協定/韓日協定の議論/日韓併合条約の拘束/帝国と冷戦時代の限界/慰安婦の理解
 第4章 世界の考えを考える
  1. クマラスワミ報告書
  2. マグドゥーガル報告書の「最終報告」
  3. 米下院の慰安婦決議案
  4. ILO条約勧告適用専門家委員会の所見
  5. 消えた「朝鮮人慰安婦」問題
 第5章 日本政府に期待する - 新たな措置に乗り出さなければなら3つの理由
  1. 1965年の韓日協定の限界
  2. 未完の1990年代の「謝罪と補償」
  3. 世界の視角と日本の役割

第4部 帝国と冷戦を超えて
 第1章 慰安婦と国家
  1. 慰安婦と帝国
  2. 慰安婦と米国
  3. 慰安婦と韓国
 第2章 新しいアジアのために - 敗戦70年、解放70年
  1. 植民地の矛盾
  2. 冷戦の思考
  3. 解決のために

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3.日本版「帝国の慰安婦」の目次

第1部 慰安婦とは誰か - 国家の身体管理、民間人の加担
 第1章 強制連行か、国民動員か
  1.「強制的に連れて」いったのは誰か
  2.「からゆきさん」から「慰安婦」へ
   国家勢力拡張と移動する女たち / 誘拐犯と日本の少女たち /業者の加担 / 人身売買と性売買 / 国家の身体管理ーさまざまな「慰安所」
  3. もうひとつの加担者たち
  4.「挺身隊=慰安婦」の認識はなぜ生じたか
  5. 植民地の〈嘘〉
  6.「少女20万」の記憶
 第2章 慰安所にて - 風化する記憶
  1. 日本軍と「朝鮮人慰安婦」- 地獄の中の平和、軍需品としての同志
   慰安婦の役割/愛と平和/もう一つの日本軍の数値と同情 / 管理者としての日本軍/兵士と慰安婦/仰角されている記憶

  2. 戦場のポン引き

   従軍する業者たち/強制労働の搾取/監視暴行中断/帝国の慰安婦

 第3章 敗戦直後「朝鮮人慰安婦」の帰還
  1.「日本人」から「朝鮮人」に
  2. 極限状況の中で
第2部 植民地と朝鮮人慰安婦
 第1章 支援団体の「慰安婦」の説明
  1. 基本的な誤解
  2. 情報隠蔽と「公的記憶」の作成
  3. 抑圧としての「性奴隷」
 第2章 記憶の闘い - 韓国編
 第3草 韓国支援団体の運動を考える
  1.「挺対協」の力脱
  2.当事者主義について
  3.「圧迫」の矛盾
  4.運動の要求を考え直す
 第4章 韓国憲法裁判所の判決を読む
  1. 提訴者たちの主張
  2. 日韓協定の議論
  3. 日韓併合条約の拘束
  4. 帝国と冷戦時代の限界
  5. 韓国憲法裁判所の慰安婦問題理解
 第5章〈世界の考え〉を考える
  1. クマラスワミ報告書
  2. マクドゥーガル氏による最終報告書
  3. アメリカ下院の慰安婦問題決議
  4. ILO条約勧告適用専門家委貝会の所見
  5. 運動のパラドックス - 消えた〈植民地〉問題

第3部 記憶の闘い - 冷戦崩壊と慰安婦問題
 第1章 否定者の心理的な植民地認識
  1.「朝鮮人慰安婦」とは誰なのか - 小説「蝗」から
  2. 権力者としての軍
  3. 国家と男たちの「法」
  4.「愛国」する慰安婦
   自発性の構造/補助軍としての慰安婦
 第2章 90年代日本の謝罪と補償を考える
  1. 河野談話を読みなおす
  2. 与野党の合作としての「アジア女性基金」
  3. 謝罪<手段>としての基金
 第3章 日本政府に期待する - 新たな措置に乗り出さなければならない3つの理由
  1. 1965年の韓日協定の限界
  2. 未完の1990年代の「謝罪と補償」
  3. 〈世界の考え〉と日本の選択
 第4章 支援者たちの可能性に向けて
  1.「基金」批判について
  2. 政治と理念と
  3. 言葉の政治学ー償い金か見舞金か
  4. 謝罪意識の可能性と限界
  5. 「歴史」と現代政治

第4部 帝国と冷戦を超えて
 第1章 慰安婦と国
  1. 慰安婦と帝国
  2. 慰安婦と米国
  3. 慰安婦と韓国
 第2章 新しいアジアのために - 敗戦70年、解放70年
  1. 植民地の矛盾
  2. 冷戦の思考
  3. 解決のために

あとがきに代えて
 慰安婦問題を再考しなければならない理由

 

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[ハングル原文] '제국의 위안부' 도서출판등금지 및 접근금지 가처분 결정